●白杖を使用して歩行困難になるケース

1.白杖使用時の衝撃による破損

白杖を使用して歩行している時に、歩行者、自転車、自動車に踏まれたりして、衝撃吸収以上の力が白杖に加わり、白杖を構成するが破損して、それ以降、白杖を使用しての歩行が困難になる。

(1) 折り畳み白杖に多く、たまに直杖でも見られる。

(2) 折り畳み白杖での破損箇所は、一番下段のパイプとその上段のパイプとの連結部分のインナーパイプに多く見られる。

(3) インナーパイプの材質により、破損状態が異なる。

  推奨するパイプの材質は、当社独自のアラミド繊維製である。                          

(a) カーボン(炭素繊維製強化熱硬化性樹脂)製:横からの衝撃に対して切断破損し易い。

(b) ガラス繊維(ガラス繊維強化熱硬化樹脂)製:カーボン製と同様。

(c) アラミド繊維(パラ系アラミド繊維強化熱硬化性樹脂)製:通常は、インナーパイプが衝撃を吸収して一時的に曲がるものの切断し難い。当初のインナーパイプから厚みを増したものに変更したものから、衝撃を受けてもインナーパイプは元の状態に戻り、下側のアウターパイプに縦割れ裂け目が発生する事が多い。下の写真参考。損傷を受けたアウヌーパイプは、しかしながらバラバラにはならず、白杖を突いての歩行は出来る。

B. 軽金属(アルミ合金)製:パイプが折れ曲がり、白杖を曲がった状態での歩行は、できるが、折りたためない状態になってしまう。